ルイボスティーの元となるルイボスの茶葉がどこで作られているかご存知でしょうか?
なんとなく日本国内でもルイボスの栽培ってされているのでは?と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、ルイボスという植物を世界で唯一生育できるのが南アフリカ共和国の中でも西ケープ州にあるセダーバーグ山脈を中心とした一部の地域だけなのです。
もちろん他の地域でもルイボスの栽培にチャレンジしたことはあるようなのですが、生育に失敗してきたようで現在のところ南アフリカ共和国のみがルイボスの栽培地域となります。
そんな唯一ルイボスという植物が育つ南アフリカの一部の地域というのはどのような環境なのでしょうか?
ルイボスが育つ環境について詳しくご紹介します。
ルイボスティーは美容や健康におすすめされているイメージがある方も多いと思います。
そのルイボスティーのイメージの元となるのはポリフェノールが豊富なことが理由の一つと考えられます。
ポリフェノールというのはほとんどの植物に含まれる苦味や色素の成分で抗酸化作用があることで知られています。
ポリフェノールといえば紅茶や赤ワインが有名ですよね。
ポリフェノールという栄養をたっぷり含むルイボスティーなのでルイボスが育つ環境というのはさぞかし栄養に満ちた豊潤な大地なのだろうと思いがちですが、実際のところルイボスの育つ環境というのは全くイメージとは異なる環境なのです。
ルイボスの生育地域は過酷な環境
ルイボスの栽培は南アフリカ共和国の西ケープ州セダーバーグ山脈を中心とした地域ですが、この地域の環境がどのようなものかといいますと、夏季は厳しい暑さと乾燥が長く続き、冬季は雨が降るような環境です。
土壌も砂状の栄養が少なく痩せた土地でpH7以下の酸性の土壌です。
特にルイボスの栽培地として重要とされる西ケープ州の北部に位置するクランウィリアムではルイボスは驚くべき生育を見せますが、クランウィリアムの土壌は酸性度がpH4.5~5.5です。
ポリフェノールは植物が紫外線や乾燥・害虫などから自らを守るために作り出す抗酸化物質なので、強い日差しが降り注ぎ続ける過酷な環境でこそ育つルイボスにポリフェノールが豊富であることも納得です。
またルイボスの栽培地域の自然が今でも守られているのは周辺に生息しているケープコブラのおかげではないかと考えられています。
ルイボスの収穫は種をまいてから2年目の夏である1月~4月ですが、収穫時期はケープコブラと隣り合わせです。
猛毒を持つことで人を近寄らせないケープコブラの存在が人類による浸食からこの地域の自然環境を守ってきたとも考えられるのです。
ルイボスの起源や歴史
ルイボスは南アフリカのセダーバーグ山脈一帯で原住民によって6万年以上昔からつかわれていたと考えられています。
ただし、現在のようなお茶のような飲料として用いていたかは不明であり、ルイボスの起源などについては未だ謎に包まれています。
ヨーロッパなどから南アフリカへ移民が入ってくる以前から現地住民であるサン族やコイコイ族の人々はルイボスを抽出したり、煮出したりして飲んでいたとのことです。
ただしその目的は現在のような嗜好品としてではなく、治療を目的とした薬として飲まれていたのではないかと考えられています。
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